本日は 2話目 を貼ります。
第2話:「須弥山への墓標」
2-1
不動明王(秋元):「なっ、なんだと! 尼民達羅山の金剛夜叉明王(増田)が敗れたと!!」
伝令(市川) :「そぉ、そぉなんでしゅ、仁王の阿形(秦)と吽形(高柳)の姉妹は今はそれぞれ分かれて像耳山と馬耳
山を攻めているそぉうですぅ」
不動明王(秋元):「そうか、像耳山と馬耳山も落ちるのも直ぐだろう、あそこにはまともな守備隊は最初から置いておかな
かったからな」
伝令(市川) :「えぇー、そぉなんでしゅか、そぉしゅたら直ゅぐに善見山の孔雀明王(島崎)に連絡を入れないと・・・
ですぅ」
不動明王(秋元):「心配は要らない! あそこの伝令(仲川)は常に走り回っていないと死んでしまいそうになる奴だから
状況はもう伝わっているはずなんだが、いかんせん孔雀明王は何でもそこそこ綺麗にこなすんだけど、
基本『ぽんこつ』だから作戦が上手く立てられるといいのだがなぁ・・」
伝令(市川) :「ふえぇー、明王様なのに『ぽんこつ』なんですぅかぁ・・・」
不動明王(秋元):「しかし、なぜ金剛夜叉明王が敗れたんだろう?我々明王は普段の POWER は 15000前後だけど、
いざとなれば40000位は出せるのに・・」
伝令(市川) :「あぁ、言い忘れてますぃた、仁王の阿形と吽形は合体すぃてますぃたぁー、すぃますぇんー」
不動明王(秋元):「それを早く言え! やはりそうか、合体すれば”金剛力士”となり、鋼の体になってしまうから倒すの
は無理に近いか・・・でも」
伝令(市川) :「・・・でもぉ?」
不動明王(秋元):「いやただ、合体すればほぼ無敵にはなるが、何回もやっていると基本の POWER が減ってしまうから
いずれは合体すら出来なくなってしまうのに、合体してまでも全力で金剛夜叉明王を倒さなければなら
なかった理由は何なんだろう???」
伝令(市川) :「んー、んー、何なんですぃょうかねぇ・・・」
伝令(小森) :「た、たいへんでーーーーーーーーーーーー す !!!!!!!!!!!!!!」
不動明王(秋元):「今度はいったい何だ?」
伝令(小森) :「尼民達羅山に十二神将のうち六部隊がじょうりくしようとしていまーーす!!!」
不動明王(秋元):「なっ、なんだと! 本当か?」
伝令(小森) :「はい、真達羅大将(大矢)はじめ、伐折羅大将(矢神)、因達羅大将(須田)、摩虎羅大将(古川)、
迷企羅大将(木崎)、宮毘羅大将(小木曽)の六名がはんきをひるがえし、それぞれの部隊がじゅんじ
尼民達羅山にじょうりくをかいししたもようです」
不動明王(秋元):「しかしお前の言うことは反対の事が多いから信用もなぁ??」
伝令(小森) :「いえ、これは本当ですって! ほんとうの話ですって! いまごろ、上陸が完了して金剛夜叉明王はと
らえられ、あんな事やこんな事されて、いまごろは・・・よ・ろ・こ・・・いや、いじめられているか
と思います」
不動明王(秋元):「しかし、名だたる武将が何故? 何故反旗を翻す?まさか?・・・そうか!分かった!分かったぞ!」
伝令(市川) :「うわぁー、さすぅがは不動明王様ですぅー、すぅごいですぅーって、何が分かったんですぅか?」
不動明王(秋元):「一応、確認のために伝令(市川)須弥山の様子を見に行って来てくれないか」
伝令(市川) :「はぁい、分かりますぃた、須弥山の様子を見に行って気まーしゅ」
不動明王(秋元):「しかし、お前の喋りの”サ行”は如何にかならないのか?」
伝令(市川) :「うわぁー、しゃすぅがは不動明王様ですぅー、すぃごいですぅー、やっぱり分かりますぅかー」
不動明王(秋元):「・・・たのむ、もう、いいから早く行って来てくれ」
伝令(市川) :「了解ですぅー」
伝令(小森) :「頭、痛っ!! そうだ、伝令(小森)お前も檐木山の大威徳明王(倉持)の所まで行ってくれないか
、おそらく善見山の孔雀明王は長くは持たないだろうから、そうすれば次は檐木山に来るから『準備を
怠るな』と伝えてほしい・・・」
伝令(小森) :「大盛り! ちゅうもり! 私は・・・小森!」
不動明王(秋元):「ハァーー、しかしおまえさんの話には漢字が少ないなぁ、もう少し勉強して覚えたらどうだ?」
伝令(小森) :「んーなやむぅ! 3時のおやつは何にしようかな? あれもいいけどこれもすてがたいし、でもカロ
リーが・・・えっ? あっ! ハイ、完了です! じゃなくて了解!です」
不動明王(秋元):「ぅわーーー、やっぱこいつも・・・ 頭、痛っ!!」
2-2
孔雀明王(島崎):「あーん、どうしよう、どうしたらいいの? 仁王の阿形(秦)と吽形(高柳)が強すぎるよぉー、あん
なのに勝てるわけないよぉ・・・・・」
戦闘隊長(島田):「孔雀明王、作戦をお聞かせ下さい、どのようにいたしましょう」
孔雀明王(島崎):「・・・」
戦闘隊長(島田):「んっ・・・孔雀明王?」
孔雀明王(島崎):「・・・・・・・」
戦闘隊長(島田):「・・・孔雀明王?」
孔雀明王(島崎):「・・・・・・・・・・・」
戦闘隊長(島田):「・孔雀明王?」
孔雀明王(島崎):「・・・・・・・・・・・・・・・」
戦闘隊長(島田):「くっーー、孔ー雀ー明ー王っーーーー!!!」
孔雀明王(島崎):「パッ、パスです、はいパス! パーース!」
戦闘隊長(島田):「パス? パ・ス・で・す・か? おふざけはその辺でお止め下さい、伝令(仲川)の話ではもうすでに
仁王の吽形は我らの善見山に上陸したそうです、また仁王の阿形も像耳山を平らげて何時ものセリフを
を残しこちらに向かったと言う話しです」
孔雀明王(島崎):「エっ、仁王の阿形のセリフって『死ねばいい!』でしょう、ウゎーー悪魔の囁きやー、きーもーぃー!」
戦闘隊長(島田):「悪魔のさ・さ・や・き、って・・・アンタ! 悪魔より強い明王でしょっ!」
孔雀明王(島崎):「だーって、あのセリフを言ってるときの仁王の阿形の顔見たことある? すごく怖い顔だよー、あれを
見たらビビって動けなくなるよ!」
戦闘隊長(島田):「はい! ハイ! はい! ハイ! 取りあえず”篭城”にしておきますか?」
孔雀明王(島崎):「えー、あんまり”篭城”は好きじゃなーい、ぎゅうぎゅう詰めって、おしくら饅頭みたいで息が苦しそ
う!」
戦闘隊長(島田):「それでしたら、城を出て”野戦”を仕掛けますか?」
孔雀明王(島崎):「エー、お外で暴れたら 制服 が汚れちゃうから、ちょっとねーー!」
戦闘隊長(島田):「みーょーうーおーうー!!!!!」
(戦闘隊長の顔が真っ赤になっている)
孔雀明王(島崎):「ねぇ! ねぇ! アレっ、使っちゃおっ?」
戦闘隊長(島田):「アレって、まさかの・ア・レ・・ですか???」
孔雀明王(島崎):「そぉー、伝家の宝刀『大家チャーンス』!」
戦闘隊長(島田):「いやー それはー あまりお勧めしませんが・・・(せっぱ詰まったときに当たるか当たらないかが半
々の確率じゃぁーなぁ、正直やめくれー)」
孔雀明王(島崎):「誰か! 軍師(大家)殿を呼んで!」
(軍師が呼ばれてやって来た)
軍師(大家) :「明王様、お呼びでしょうか?」
孔雀明王(島崎):「軍師殿、こちらへ速く、速くっ!」
(軍師は何故か立ち止まって、自己紹介を始めてしまった)
軍師(大家) :「呼ばれて、飛び出て、ジャジャジャジャーン! 迷ったときにはいつでも呼んで、どんな難しい相談で
も『出来ませんは、言いません、必ず結果を出します!』あなたもピンチをチャンスに変える『大家チ
ャーーーンス!』を使ってね!」
孔雀明王(島崎):「あちゃー、やっちゃった!」
戦闘隊長(島田):「・・・(ハァー)・・・」
軍師(大家) :「でっ、何の御用でしょうか?」
孔雀明王(島崎):「何の御用って・・説明を・・かってに・・自己・・紹介・・・」
戦闘隊長(島田):「明王、ここは私が単刀直入に申しますので!」
(戦闘隊長は軍師に近寄って現状を説明した)
軍師(大家) :「ハッ! ハッ! ハッ! ハッ! 波ーーーっ!」
(何故か、”かめはめ波”のポーズを決めている)
孔雀明王(島崎):「・・・(怖くて狂っちゃったかな?)」
軍師(大家) :「明王様、ご心配には及びません、この戦!敗れることは無いですからご心配なく」
孔雀明王(島崎):「はぁー、よかった!」
戦闘隊長(島田):「本当っ! でも、勝つ とは言ってないから、どういうことなんですか?」
軍師(大家) :「ご存知のように、仁王は合体させなければ、一人では孔雀明王と同等ぐらいの POWER です、ですから
城を打って出て妹の吽形を先に叩く事をお勧めします、消耗戦になると思いますのでここで如何に兵士
を減らさないかがカギになってくるでしょう」
孔雀明王(島崎):「ぅん、ぅん」
軍師(大家) :「そこで、この作戦『KⅡ』を発動します」
戦闘隊長(島田):「作戦『KⅡ』?」
軍師(大家) :「あっ、それは・・モゴモゴのモゴでモゴモゴをモゴって・・すると・・モギャ!」
孔雀明王(島崎):「本当に?」
戦闘隊長(島田):「いや、いや、案外ありうるかもしれませんね!」
軍師(大家) :「でしょっ!」
孔雀明王(島崎):「でも、姉の仁王の阿形はどうするの? そろそろ上陸している頃じゃないの? 合体でもされたら絶対
にかなわないよ!」
伝令(仲川) :「キーーーン、ただ今戻りました、仁王の阿形は上陸を始めました、ブーーーン」
(足を止めることを知らない伝令は、報告をするとまた飛び出していった)
孔雀明王(島崎):「とうとう来たか!」
軍師(大家) :「ご心配は要りません、必勝作戦『TJ』を既に発動致しておきました」
戦闘隊長(島田):「必勝作戦『TJ』?」
軍師(大家) :「明王様のある物と昨年の『第2011回 善見山スーパートライアスロン大会』の会場を借りています」
孔雀明王(島崎):「ある物・・・? と トライアスロン会場・・??」
軍師(大家) :「ハイ!これでおそらく仁王の阿形は動けなくなるはずですから、対等の戦いが出来るかと思います」
孔雀明王(島崎):「意味はよく分からないけど、いけそうな気がする! 戦闘隊長!」
戦闘隊長(島田):「はいっ! ここに」
孔雀明王(島崎):「出陣しよっ!」
戦闘隊長(島田):「はいっ! (今回の『大家チャーンス』って大当たりかな!)」
(孔雀明王軍は城を打って出て、仁王の吽形の陣へと駒を進めて行った)
2-3
伝令(小森) :「ギャーーー!!! やめてーーくーだーさーいーーー!!!」
大威徳明王(倉持) :「むにゃむにゃ、くしゃくしゃ、かみかみ」
伝令(小森) :「不動明王(秋元)の伝言はお伝えしたので、帰りますから放してくださーーーい」
大威徳明王(倉持) :「ぱくぱく、ぺろぺろ、ぷるぷる」
伝令(小森) :「いやーーー!!! 気持ち悪いーーー!!! 助けてーーー!!!」
降三世明王(佐藤亜):「あぁー、また、耳を弄んでいるっ!」
大威徳明王(倉持) :「あれっ、降三世、だって、やめられないよー、若い娘の耳は! ペロっ!」
降三世明王(佐藤亜):「あのねっ! アタシの耳が肩まで下がっているのはアンタのせいだからね、おかげでお気に入り
のピアスも付けれなくなっちゃうし、どうすんのよ」
大威徳明王(倉持) :「あーー、それはメンゴ! だって、降三世の耳って本当に最高だよ!」
大威徳明王(倉持) :「いかんせん、そう言ってアタシをその気にさせるんだから、アンタは!」
伝令(小森) :「いまだっ!」
(伝令は大威徳明王がちょっと気を許した瞬間に、うまく手を振りほどいて走り去って行った)
大威徳明王(倉持) :「あーーーん、おやつが・・・逃げてゆくー」
降三世明王(佐藤亜):「もーまったく、アンタって! ところで伝令って何を言ってたの?」
大威徳明王(倉持) :「んー、仁王が攻めて来るとか十二神将の誰かが反旗を翻したとか言ってた」
降三世明王(佐藤亜):「えー、それって かなり ヤバイ じゃん!!」
大威徳明王(倉持) :「そんなことより、『降三世のお耳かじり隊7』なんちゃって!」
(伝令に逃げられた大威徳明王は降三世明王の耳に飛びついて来た)
降三世明王(佐藤亜):「ちょっちょっ、ちょっと、いやだ! 不動明王から伝令が来るって事は戦いが近いって事じゃな
いの?」
大威徳明王(倉持) :「うん、孔雀明王(島崎)の善見山に上陸したって言ってた」
降三世明王(佐藤亜):「ええっーー!! 善見山まで来ていたの!! 『ぽんこつ』明王じゃ・・そんなの仁王姉妹が
相手なら負けが決まったようなもんでしょ! 急いで帰って戦いの準備をしなくっちゃアタシ
もやばいよ!」
大威徳明王(倉持) :「エェーー? そんなこと言わないでもう少し遊んでよーぉー」
降三世明王(佐藤亜):「離してー! もしアタシが負けたら次はアンタよ、分かるでしょう!!」
大威徳明王(倉持) :「一人ぼっちは、いやだーぁーー」
(降三世明王は大威徳明王の手を振り払い持軸山へと帰った、大威徳明王の背中が寂しそうに見えた)
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